ハウスとは、西洋占星術のホロスコープにおけるASC(アセンダント)を起点にして黄道を12分割したものを指します。
なお、ASC(アセンダント)とは東の地平線と黄道が交わる点を指します。
ハウスは星座よりも具体性のある事柄を示します。
実際の行動やイベントなどがハウスに表れています。
各ハウスに入る天体は、ハウスカスプ(ハウスの境界線)が位置する星座より影響力が大きいです。
ですのでホロスコープを読み解く時は、まずハウスに入室している天体に着目し、その次にハウスカスプの星座の支配星に着目します。
各ハウスが持つ象意は次の通りです。
自分自身の室、生命の室とも言われています。
12ハウスの中で最も重要なハウスであり、生まれながらの容姿や体質、環境などを表しています。
人生の基本的な運命や、人生に対する姿勢や行動パターンなどを示しています。
金銭の室、所有の室とも言われています。
財産や所有物など、生命体ではない価値あるもの全てを表しています。
その人の経済力や収入、利益、損失などを示しています。
知識の室、意思疎通の室とも言われています。
知的好奇心や研究意欲、学習能力、精神活動などを表しています。
また他人とのコミュニケーションや、短期の旅行や移動、近親者や近所の人との関係などを暗示しています。
特に兄弟姉妹との関連が深いです。
家庭の室、晩年の室とも言われています。
特に母親との関連が深く、家族関係や世襲、相続などを表しています。
また晩年期も示しており、晩年の生活環境を暗示しています。
創造の室、娯楽の室とも言われています。
5ハウスは喜びに満ちたハウスで、創作活動、趣味、娯楽などを表しています。
恋愛やプロポーズ、自分の子供などにも関連しています。
勤労の室、健康の室とも言われています。
生活するための勤労や雇用、目下の人間との関係性を表しています。
組織に属して働く仕事という意味があり、誰かに奉仕したり他人の面倒を見ることも含まれます。
また、身体的な弱点を示しており、健康や病気との関連も深いです。
結婚の室、人間関係の室とも言われています。
1ハウスがその人自身を表すのに対して、7ハウスは配偶者などのパートナーを表しています。
人間関係における相互関係も表しており、配偶者のみならず仕事の共同経営者や取引相手、対立者なども暗示してします。
遺産の室、死の室とも言われています。
2ハウスが自分の財産を表すのに対して、8ハウスは他者からもたらされる財産を表しています。
遺産や配偶者の経済力などはもちろん、他者から受け継ぐ遺志や業績なども暗示しています。
また、死後の世界や死の状態と深い関連があるハウスでもあります。
精神の室、外国の室とも言われています。
3ハウスが若い頃の精神活動を表すのに対して、9ハウスは中年以降の精神活動を表しています。
本人を形作っている意識や信仰、学問、研究などを示しています。
また、外国との関わりや遠隔地への旅行なども暗示しています。
業績の室、現世の室とも言われています。
業績、職業、キャリア、名誉、人生哲学などその人の社会生活を示しています。
4ハウスが母親によって保護された世界なのに対して、10ハウスは広い世界を表しています。
自分自身や家族の生活を保護するという父親的な役割も暗示しています。
友人の室、願望の室とも言われています。
5ハウスが自分の幸せを表すことに対して、11ハウスでは他人と共有する幸せを表しています。
共通の目的や理念を共にする組織や団体、そこに所属する友人や同志を示しています。
また、人生の目標としての願望も暗示しています。
秘密の室、障害の室とも言われています。
6ハウスが勤労や健康状態を表すのに対して、12ハウスは仕事等からの引退や静養を表しています。
秘密、陰謀、障害、刑罰などを表しており、入院や収容など世間から隔離されることにも関連しています。
7ハウスは公の敵を表していますが、12ハウスは目に見えない敵、時には自分自身の中の不安や恐怖などを表しています。
各天体や感受点が入るハウスについては下記ページをご参照ください。